第92話『お客様が手に入れる価値は?』



自社の商売を通じて、お客様はどのような価値を得られるのでしょうか?

商品やサービスそのものの価値を高めることは言うまでもありませんが、品質が高ければ高い価格で買ってくれるというものではありません。

市場の段階にもよりますが、成熟期の品質はどこも高い状態に近づいているのでそれだけで選ばれなくなります。

モノやサービスによる価値というのは重要な要素であることに変わりはありません。

飲食の出来ない(もしくは不味い)飲食店で接客が良くても何の意味もありません。


モノやサービスによる根本的な価値

モノやサービスをより活用できる情報の価値

モノやサービスの組み合わせにより手に入れる価値

モノやサービスを買いたくな事前情報による価値

モノやサービスを「ここで」買いたくなる周辺の価値


さまざまな場面で価値が存在します。

そして、印象に残る価値というのもあります。

近所のセブンイレブンでは、お釣りを渡す時の紙幣の渡し方がちょっと違います。

通常は、お札が顧客の正面をを向くように(店員さんはお札の顔がお客様を向くように渡す)揃えて渡します。

しかし、そのセブンイレブンはお札の顔を逆にして渡します。(お札の顔が店員さんを向いています)

初めての時は、普通との違いに『ん?』と思いましたが、何度行っても、誰がレジに居ても同じです。

これはとても単純なことで、お札を財布に入れるときに向きを変えたり持ち替えなくてもいい渡し方です。


このケースの体験価値は、「おっ!助かる」というものと、普通のお店ではやっていないので「おっ!やるじゃん」という感心も生まれます。

これが非常に心に残ります。


先日スーパーに行ったとき、Tポイントカードを家に忘れていきました。

お店の人「Tポイントカードありますか?」

私「あっ、忘れちゃった」

お店の人「あー忘れちゃったんですね・・・」

言葉で表現できませんが、このお店の人の言い方が、とても残念ですねという気持ちが伝わってくるようなステキな言い方でした。

これもちょっとしたことですが、とても印象に残りました。


モノやサービスに関して価値を追求することは当然として、小さなことでも価値を提供することは可能です。

小さなことと書きましたが、この小さなことが大きな好意的な価値に変わっています。

お客様が手に入れる価値というのを、現在の施策や顧客接点で見直してみると、小さくても大きな価値提供が(印象に残る)できるものも沢山あります。

お札の渡し方は、あっという間に広まるのではないかと思っていましたが・・・・。

お客様第一主義と言いながら、お客様に心が寄せられていないものってありませんか?

お客様を大切にするという素晴らしい志も、形にしなければ届かない価値になってしまいます。


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