第89話『強い会社は言い訳しない風土がある』



「ピンチです!仕入先から来年度の供給制限の連絡があり、今までの1/3の量しか卸せないと。これでは、現在のお客様に今までと同量の商品を卸すことができません。」

「えっ!ずいぶん無茶な話ですね。いったいどういうことなんですか?」

「先方は、1社あたりに卸す量を減らして、広く取引をしていく考えのようですが生産量を増やさずに現状の取引先へ卸す量を減らして調整するようです。」

「先方が何を考えているか分かりませんが、一大事なので対策を練る必要がありますね。」

「ひとまず、明日にでも連絡してみて交渉してみます。」

具体的な企業名は書けませんが、言い訳しても文句を言っても始まらないので想定されることに手を打っていくしかありません。


もう1つ、ピンチの話を書きます。

「1週間はかかるものですが・・・・必要な材料が届くのが期限の2日前なので2日で仕上げろという元請けから指示があって。」

「2日で仕上げるのは可能なんですか?」

「普通のやり方では無理ですが、時間と人工の量で何とかするしかないし、ここでやらなければ自分たちの存在意義を高められないので受けました。」

「やるしかないですね。それにしても無茶なことを言いますね。」

「けっこう無理なことを言うな~ということがあります。まあ、それをここまでこなしてきたので今があるのですが。」

正にプロです。今までの仕事の仕方が無ければ協力してくれる人も集まらない。

こちらの会社の凄いところは、このような仕事を受けたとしても社内から反発が起こらず協力する風土があることと、ここまでにそのような仕事を成し遂げてきた実績があることです。


この2社に共通して言えることは、別に楽観主義でも変なポジティブ思考でもなく、起った事実をしっかり受け止めて、それを解決するためにどうするか、それは自分たちの力で可能なことなのかを冷静に判断している点です。

自らがコントロールできない外部環境に対して言い訳したり文句を言っても始まりません。

そして、この2社が目指しているものはレア企業としての地位を自らの手でつかみ取ることです。


小さな企業というのは、外部環境に大きく影響を受けてしまいます。

それを回避するには、『自ら売り切る力を持つ』『いなくてはならない存在になる』『外部に依存しないビジネスの比率を高める』という手段があります。

どのような企業になるかという目標に対して、戦略という道筋をしっかりと立て、それを実現するために戦術もしっかりと練り、戦闘という実行をこなしていく。

『戦略の失敗は戦術では補えず、戦術の失敗は戦闘では補い難し』をよく心得ています。


さらに、この2社の姿勢を拝見して感じたことは、

『されど、戦闘無くして戦術は立たず、戦術無くして戦略は成らない』ということも心得ており、実践を大事にしているところです。

言い訳したり、外部環境のせいにしたり、他者責任にすればその場は気持ちが楽になるかもしれません。

しかし、何の問題解決にもならないし、組織においては人の足を引っ張ることになります。


人口動態による人口減は避けられない事実です。

日本のGDPの55%は民間消費によるもので、人口が減れば民間消費が減るのも当然の流れです。

そのような事実を前に、すでに10年前から施策を練って対応している企業もあれば、相変わらず言い訳をし続けている企業ではどちらが生き残る可能性が高いのか。

存在意義を失った企業は淘汰されるというのは、人口減だから起るのではありません。人口が増えているときにも起っていることです。

飲食業界も飽和から衰退の流れですが、新たな価値で市場創造をしている会社もあります。

かたや、価値提供を忘れて安売りで衰退していく企業もあります。


本気で自らが提供している価値を省みて、そこに自らの努力不足を見出すことができれば“言い訳する風土”が止められます。

そして、新たな価値提供を企業の目標にして活動を変化させていく。

社長が本気になり幹部が本気にならなければ、どんなに素晴らしい戦略や戦術も目指すレベルで実行されません。

言い訳していて事業が好転することはありませんので、本気で価値を見直して取り組んでいく時期を逃してはいけないと思います。


風邪の初期症状であれば、ちょっとしたことで対処することができますが、肺炎になってからだと対処が大変になるのと同じです。

ベストなタイミングというのはありません。

あえて言うなら気付いたときがベストのタイミングです。


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