第84話『目標達成のシナリオづくり』



「私共の業界は毎年縮小しており、当社が営業する店舗の市場縮小にも歯止めがかかっておりません。やれることはやり尽してきたので、もう何をやっていけばいいのか・・・・・」

「いろいろ状況を聞かせて頂かなければ、これからのシナリオも作れませんので根本的なところから見つめ直して一緒に考えてみましょう。」


何を始めるにおいても“現在地”という現状分析が重要になります。ただ、この現状分析というのも注意が必要で、売上・粗利・利益・シェア・・・という数字は現状把握できても、施策に関する把握が思い込みになるケースがあります。

そもそも、何を目標にするかによって施策は変わってきます。


単純に粗利額だけの目標を部下に明示しても、それが全体の目標として適切なのか?

右肩上がりの時代であれば、売上や粗利額という大ざっぱな目標設定でも良かったのですが、衰退産業や衰退業界では利益という目標を達成するために、全体を細かく見て戦略を立てる必要があります。


戦略は、『目標達成のシナリオづくり』です。

その為には、自社の資源をどのように最適配分して競合他社に勝っていくかを考えて施策に落し込まなければ、何も実現しないことになります。

「何から見ていくべきでしょうか?」

「財務諸表から見ていきましょう。貸借対照表・損益計算書・キャッシュフロー計算書から、安全性・収益性・将来性というものを読み取って、これらをどのような数字にしていくかという目標設定が必要です。」


数字を読めれば業績が上がるわけでは無く、目標とする数字をどのような営業施策で達成していくかに落し込むのが戦略になります。

そして、競合他社との戦いを想定して戦略を練るには、『ランチェスター戦略』に書かれている、戦い方や勝ち方の原理原則を知って、目標を達成していくための道筋を立てないと施策が生まれません。

数字だけの目標というのはいくらでも作れますが、勝ち方の原理原則にそった施策によって実現可能かどうかを練り直さなければ、机上の空論で終わってしまします。

10日後にあるテストで100点取る!という目標は誰でも立てられます。しかし、その目標に対する施策が毎日5分の勉強を続けるというものだと、それは目標達成のシナリオには成り得ません。

企業はキャッシュが回らなければ成り立ちません。

その為には、営業においても利益(営業利益)を確保しながら、どのような施策で顧客を増やしていくかという全体的なものを考える必要があります。

全体から細分化して、さらに細分化して具体的な施策をそれぞれ検討していきます。

財務諸表の内容をどのようなものにしていくか。

それぞれに関わるものをどのように見直していくか。

営業面においては、事業の存在意義を再度見直して、その価値を提供することでシェア向上を図るには。

シェア向上はお客様の支持率向上なので、どのように差別化価値を実現するか。

・・・・・・・


時代の変化と共に、自社の提供する価値は変化します。それがお客様にとって価値あるものなのか、業界や自社の都合によるものを押し付けているだけのものか?

自社はどのような目的(存在意義)を提供していくのかが間違っていれば、目標達成のシナリオも誤まったものになるので、ここもしっかりと見直す必要があります。

全体像と部分を把握して、自社の資源をどこに集中しながら利益を生む体質に作り替えるのか。

自社の体質を変えていくというのは、言葉で書けば簡単なことですが実際はとても勇気がいります。

その時に背中を押してくれるものが、勝ち方の原理原則であったり、自社の存在意義であったりします。

お客様にとって自社が無くてはならない存在でありたいという強い思いがあって、新たな施策を推し進める先に目標達成していくというプロセスがあります。

いきなり全体を変えるというのは短時間ではやれないことです。

目標とそれを実現するための施策を一つずつ積み重ねることですが、これをやれるかどうかが未来をどのようなものにしていくかの分かれ道です。


■既存の営業施策を顧客が得る価値視点で見直すことで、何気なく実施していた施策が新規獲得やリピート率の向上につながります。
更に、『顧客体験価値』創造戦略では、顧客の価値から思考する方法で新しい差別化を生み出す施策を考えていきます。

他社との差別化が難しいとお考えの場合は、ぜひ一度ご相談ください。
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