第6話『顧客を無視した商品は売れない』



日本企業の製品・部品・サービスの品質レベルは高いです。

しかし、どんなに品質や機能が充実していても、お客様がどのようなコトを望むのか?、お客様がどのようなコトを新しく手に入れるのか?という視点が大切です。

グローバルな市場で商品を販売するには、その市場に合ったバランスが大切なのは、ここに書かなくても誰もが分かることだと思います。

すでに持っていて、買い替える商品なのか?

これから初めて手に入れる物なのか?

新興国向けの商品を、日本スペックで販売するのはオーバースペックです。どんなに品質や機能が充実していても、新興国市場では初めて手に入れる人が多いので、品質やスペックの効用が理解されません。

クオリティ・プライス・サービスのバランスの中で、価格が重視されがちです。

お客様に合わせて、スペックダウンさせて、価格を抑えた戦略で上手くいったのがスズキ自動車のインド戦略です。
スペックダウンというのは、品質を低下させることではなく、コストを下げるために、市場に合った必要な機能に絞ることです。

価格だけの戦略ではありませんが、商品も特化しています。

その市場やお客様にとって無駄な機能を省いてコストダウンを図る。

白物家電でも、国外のシェアを大幅に落としました。

円高だったというのも無視できない理由にはなりますが、輸出企業は円安で価格競争力を手に入れただけでなく、もう一度、市場スペックを見直すべきです。

無駄な機能があったとなれば、円安での競争力に加えて、さらに低価格を実現できる可能性もあります。

市場に合わせた細分化の戦略。

大きな売上を確保できるボリュームゾーンは魅力的ですが、市場に合ったバランスでなければ売れないことは誰もが分かっているもの。

海外では流通チャネルの課題もありますが、円高・円安だけのせいにせず(重要な要素ではあります)、スペックバランスを見つめなおすことも大切です。

市場やお客様が、どんなコトを手に入れられるか?

品質は、体感しないと分からないものも多々あります。

品質(違い)を感じてもらうためにも、まずは市場に合ったスペックで買っていただく。

日本のように、電気が安定して供給される国ばかりでないし、冷蔵庫も大型が入る家の規模ではないかもしれない。

そういえば、1人暮らししていたときの冷蔵庫って、小さいのを使っていました。

良い商品は、品質が高いことや充実した機能ばかりでなく、お客様の今をより良くするコトや、お客様の人生を豊かにするものでもありあます。


『顧客体験価値』創造戦略(コト生み戦略)は、業績向上の視点だけでなく、人材育成も同じ考え方で実施できるものです。