第58話『何も生み出さない言葉』



先日ご質問で、ある仕事を期限を決めて頼んでいた部下がいるのですが、期日になって・・・・

「今日が期日だから、後で持ってきて」

「・・・・・・まだ出来ていません」

「えっ、2週間もあったのに?」

「すみません」

うちでは、このようなことが結構おこるのですが、どうしたら部下がしっかりと期日を守って仕事をするのでしょうか?
返事はしっかりしているし元気もあるので、やる気はあると思うのですが・・・・・。


さて、どうしてこのようなことが起こるのでしょうか?

部下の問題か、それとも上司の責任か、どちらも問題があるのか・・・

私がサラリーマン時代でも、独立してクライアント様と関わらせて頂くときも、このようなケースは多々あります。


見えているようで見えていない人は、部下の仕事に対する姿勢が不足していることを、もっともらしく言うのですが、客観的に拝見するとそうでないケースの方が多かったです。


人間はこのような傾向があると分析しても仕方がありません。だいたい期日ギリギリでやるといのは、緊急度と重要度の問題であって、緊急の日常業務から仕事は処理しがちだからです。

重要であるが緊急度が低いから、ついつい先送りしてしまうものです。


このようなことよりも、もっと別の問題があります。

上司の希望している内容が抽象的で言語化できていないもの(「こんな感じだから頼むね」)で、具体的な指示が為されていない場合。

そして、部下も具体的な内容を理解していない。


さらに、「頼むよ!」という言葉に、「がんばります」とか「しっかりやります」という返事で終わる場合です。


普通の会話としては問題ないのですが・・・・


私の場合は、依頼する内容を説明した後に「がんばります」と言われたら、「何を?」と聞き返します。

(仕事の場面でのことです)

その時、具体的に答えられない場合は伝わっていません。

仕事に関しては、いくつか決め事をして依頼をします。


具体的に伝わったか?

期限を決めても、期限までに毎日時間をどれだけ取れるか?

途中でチェックする日をいつにするか?

毎日進捗状況をどのように報告してもらうか?


子供のテスト勉強も同じです。

「次はがんばる!」と言ったときに、「何をどのようにしてがんばるの?」ということを確認します。

子供に対しては、これを考えて実施しないと、気合だけでは何も変わらないということを同時に教えます。


寝て起きたら、前日のやる気はどこかに行ってしまいますから。

これを細かいと感じるか、普通だと感じるかです。


組織の中で、「がんばります」「努力します」「強化します」「良くしていきます」「改善します」・・・・・という言葉は、素直に感じるので気持ちとしては良いのですが、この言葉で終わらせると何も生み出さないで終わることが多くなります。


組織が活性化せず、何も生み出さないコトが起こるのは、この言葉を具体的な行動計画や行動目標に置き換えられていない場合が多いです。


どのような成果を目指すのかという目標と、それを実現するための行動目標。


好ましい成果を生み出すために、「努力します」という気持ちも大切ですが、何を努力するのかが明確でなければ、何も生み出さない危険な言葉になってしまいます。