第56話『アイデアが次々に湧いてくるコト思考』



「やれることはやり尽してきました。もう何をやれば良いか分からなくて・・・・」

このように思っていても、社内の会議でこのような発言はできません。

責任感の強い方ほど、このようなことは口が裂けても言えない。


このような負の思考ループに陥ってしまうケースは多いのですが、「もう何をやれば良いかわかりません」という発言は、同時に自分の負けを認める気がして言えるものではありません。


「ゼロ発想で考えよう!」

「一度、そもそもの原点に戻ろう」

「広い視野で考えてみよう」

「違う視点で考えてみよう」

これらも有効な方法です。

これで解決する方法が見つかればいいのですが、しばらくするとまた手詰まりになったりします。


これを繰り返していると、アイデアなどは苦しみながら生み出すものだとい気持ちになります。

そうすると、アイデアという言葉を聞いただけで、苦しいものと連想してしまう。

アイデアを出すこと自体が苦しい負のものに変わっていきます。


クライアント様の企業で、普段の思考プロセスを確認させて頂くのですが、多くの場合が発想が広がらない思考プロセスによって、新しい取組みを生み出そうとしています。

(思考プロセスの見える化をしないと、個々の人がどのように考えているか分かりません)

その為には、まず「自分は手詰まりの状態になっている」ということを認める必要があります。

認めないと、いつまでも自分の思考プロセスでやろうとします。


多くの人が陥っている思考プロセスは(あくまでも傾向です)、目的・目標というゴール設定をした後に、すぐに“何をやるか?”というプロセスになります。

基本的には間違いではないので、更に陥りやすいケースです。

ゴールを決めずに、何をやるかを思考する人がいれば、明らかに目指すものが分からない段階で方法論が出るわけがないと言えるのですが・・・・・。


『顧客体験価値(コト)』創造(生み)では、“ゴール”と“どのようにやるか”の間に2つのステップが入ります。


分かり易い例としては、

お客様に喜んでもらうというコンセプトから、いきなり“どうやって”を考えるのではなく、喜んでいいるのは“どんな価値”で、それは“どのような体験によって”というのを先に考えて、その体験をしてもらうために“やること”を考えるものです。

(ここまで書くと、クライアント様に叱られそうですが)

これらを、商品・サービス・接客・・・・・さまざまな項目や顧客層を対象に思考していくとどうなるか・・・・・

「やれることはやり尽してきました。もう何をやれば良いか分からなくて・・・・」


このように言っていた方が、

「いくらでも出てきそうなのですが、どれくらいアイデアを出せばいいのか・・・・」

一つのアイデアを出すのに苦労していた人が、アイデアが出すぎるので上限を考えるようになります。

人の思考って面白いな~と感じます。


明るい家庭を築くというゴールから、いきなりどうするかを考えないで、明るい家庭という状況はどんなコトが起こるとそうなるのかを考え、それを実現するために何をやるか。


顧客体験価値のアイデアを生み出す“コト生み思考”


あとは、修正してこれを行動目標として実践する。そして更に改善向上という実行サイクルで検証しながら進めていけば、いろんな変化が起こるので仕事そのものが楽しくなっていきます。