第52話『新規市場創造』



市場が成熟期から衰退期を迎えている場合、企業の戦略は大きな転換に迫られます。

成熟期の間違った戦略は、顧客ニーズに応えようとするもので、これは新たな価値創造にはつながりません。

その事実として、成熟期は商品・サービスの認知と品質は比較的高くなっているので、どこを選らんでも大失敗はしません。よって顧客は『価格』で最終選択をして、企業は価格競争になっていく。

そのうち安くても買わなくなる。


机上の空論になりますが、本来はより品質とサービスを高めて価格維持をするべきですが、どの業界も顧客争奪するために安易な価格競争を仕掛けます。(大手居酒屋が良い例です)

価格を下げて、品質を落としてサービスも低下させるというもので市場を破壊します。

なぜ机上の空論としたのかは、力があるところはその力を活用して効率のいい集客戦略を選択するのが成熟期のやり方だからです。

まあ・・・・・知恵も工夫もないものです。


しかし、小さな企業や会社は、この安易な価格戦略に巻き込まれると、企業存続まで脅かされます。

よって、自然と価格でない価値創造が必要になります。


本来は、衰退期に入ってから考えるのでは遅すぎるのですが、限界まで来ないと変化できないのが人間の性かもしれません。

新規市場創造というのは、顧客ウォンツや顧客ニーズを超えたところに存在します。

まだ認知されていないが、新しいコトという価値を体験できて得られるものです。

ちょっとアレンジすれば、既存顧客へ新しい価値を提供できる場合もあれば、大きな戦略転換が必要なケースもあります。

同業他社の参入で、顧客の奪い合いによる飽和状態であれば、市場にはお客様が存在している(減少していない)ので、価値の上乗せによる差別化で奪い返すことも可能です。

しかし、市場のお客様が減少している場合は、変化が求められている。


この状況を理解していないと、本に書いてある分析手法を用いようとするのですが、顧客減少市場をいくら分析しても、減少している理由は見つかっても、新規市場創造の道筋は見えません。


新規市場創造するときの、基本的な視点があります。

それは、衰退期であっても導入期の市場開拓を目指すのと同じなので、お客様は『知らない』という視点で新しい価値を創造することです。

同じ事業の延長戦上で考えていると、『知っているだろう』という傲慢な気持ちが生まれます。


例えば、私たちの主食の“お米”

消費量が減っていますが、当たり前すぎて新しいコトという価値を顧客に提供できていません。

お米の美味しい炊き方は?

お米の健康に対する効果は?

お米の利便性は?

おにぎりを簡単に握る方法は?

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お米に関するものも、お客様は『知らない』という視点でスタートしなければ、市場創造はできません。

「需要が減っている!」

と言って分析しても、答えはでてきません。

お米を主体にした生活が、どれだけ経済的にも健康にも良いコトを生み出すか?


新規市場創造の視点は、当たり前のことですが『お客様は知らない』ということを、謙虚に見つめることが重要です。