第308回『接客スタッフから営業スタッフへ』



<今日のポイント>

 店舗型サービス業におけるスタッフの役割は何か?

 接客が役割のお店と、売上を上げる営業が役割のお店では結果が大きく異なります。

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 店舗型サービス業において、お店でお客様と接するスタッフの役割は現場力としてとても重要になります。

 今回のコラムでは、知ってしまえば当たり前のことですが、実際には教育できていない大切な目的について書いております。

 ぜひお時間を作ってお読み頂ければ幸いです。

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 ランチェスター戦略は、『基本編・地域戦略・シェアアップ戦略・営業戦略・市場参入戦略』の全5編から成り立っています。

 勝ち方の基本を理解し(基本編)、地域を選定して(地域戦略)、シェアアップのための分析と狙いを定め(シェアアップ編)、人材の活動に落とし込み(営業戦略)、市場の時期別や顧客のタイプ別などを踏まえて施策を考えて実行していく(市場参入編)という、実際に企業が売上を上げていくためのステップがあります。

 この5編の中で、店舗型サービス業における営業戦略は応用して活用していく必要はありますが、お店の現場で働くスタッフの重要な役割を説いているものになります。

 営業マンと言えば、基本的には自社の商品をお客様に販売する役割があるので、『営業マン=売上を上げる人』という当たり前の役割があります。

 しかし、店舗型サービス業において誤解されているのは、接客スタッフであったり、レジ係、案内係・・・という、担当的な役割だと勘違いしていることが多い点です。


 どんな担当であれ、基本的には店舗型サービス業でも現場のスタッフは【売上を上げる役割】が根本にあります。

 直接的でも間接的でも、そもそも仕事というものは【価値提供によるお役立ちで、売上を上げていくこと】が目的です。

 良い接客を行うのも、お客様対応するのも、全ては自社の増客と売上増を目指しての手段になります。

 接客スタッフという認識で仕事をしている場合、自店にリピートしてもらうための価値提供の感覚が不足してしまいます。

 基本の認識として、『接客スタッフ』を『売上を上げる営業スタッフ』という認識で人材育成をしていく必要があります。


 店舗型サービス業でも、さまざまな商売があります。

 美容室・スーパー・お土産売り場・ドラッグストア・パチンコ店・ゲームセンター・エステ・病院・・・・・

 自社の商売によって、営業スタッフの活動は異なりますが、増客して売上を上げていくということに変わりはありません。

 お客様からお金を頂いて仕事をするということは、どんな立場であれプロとしての自覚が必要で、プロとはお客様にお役立ちしていく価値提供ができる存在です。

 美容室であれば、競合他店よりも自店を選ばれるための知識や技術、そしてお客様が『ここが良い』と思うような差別化された価値提供をする必要があります。

 ただ単に、お客様の希望通りのヘアースタイルにすることが目的ではありません。

 お客様が知らない髪の毛のケアの仕方や、ヘアースタイルを自宅で再現するための知識や技術のサポートなど、繰り返し利用したくなる価値提供をするからこそリピートして下さります。


 パチンコ店であれば、中心となる価値は『パチンコやスロットを遊技して楽しんでもらう』ことになります。

 そのためには、台とお客様を繋げることが必要で、お客様が好みの台を複数レパートリーとして持つからこそ、短時間でも長時間でも自分のスタイルに合った遊び方が可能になります。

 競合他店が存在しているので、他店よりも選ばれるための価値提案と価値提供が営業スタッフの役割になります。

 営業スタッフに求められるものは、商品やサービスというお金を頂く部分の価値提案と価値提供、そして人としての価値提供という2つの側面があります。

 人を通じて商品やサービスを提供する場面が多くなるので、人間性としての価値提供があり、商品やサービスの知識と提案力が必須で、これをお客様視点で体験価値として届けるからこそ売上増のプロセスが作れます。


 営業スタッフという当たり前の役割としてスタッフを育成しているか、接客スタッフとして育成しているか?

 ちょっとした違いが大きな結果の違いを生み出します。

 皆様の会社では、どのような役割として人材育成をしていますか?

 営業スタッフとして育成していくのは、トップ以下管理職の役割になります。

 スタッフの仕事や求められる知識や技術が変わりますが、スタッフが大きく成長するキッカケにもなります。