第289回『コト視点の価値づくりで植福力を高める』



<今日のポイント>

 自分の発するコトがどんな影響を及ぼしているのか?

 それは福を植えるものか、災いを植えるものか。

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 お客様や周囲の仲間、自分と関わる人に対して何気なく接していると、何気なく接した結果の体験価値を届けます。

 自分の発するコトで良い影響を広げる人のほうが魅力的ですが、悪影響を無意識で広げる人もいます。

 今回のコラムでは、普段から好ましい影響を広げる人物になるための自分チェック方法を書いております。

 ぜひお時間を作ってお読み頂ければ幸いです。

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 魅力的な存在に成りたいのなら、そう成るための行動をする必要があります。

 私もまだまだですし、常に精進中のことです。

 精進中ですが、常に意識して自分の行動を振り返り省みて、好ましいものはより好ましくしていくと共に、好ましくないことは反省して繰り返さないようにしています。

 人は自分の発する『言葉・表情・態度・行動・姿勢』で、周囲に何かを伝えたり影響したりしています。

 何気なく発した言葉というのは、自分は覚えていないけど聞いた人にはさまざまな影響を及ぼしています。

 嫌な気持ちにさせていたり、傷つけていたり・・・・・

 逆に、ちょっとした一言や顔の表情で、人を勇気づけたりすることもできます。

 魅力的になっていくというのは、周囲の人に好ましい影響を広げていくことになります。


 社会人になりたての頃、とても厳しい上司がいたのですが、今となっては有難いことを教えてくれていた魅力的な方です。

 好ましい影響というものは、受け手にとっていつ気付くかは分かりませんが、自分の発するコトが魅力的なものになるように磨いていきたいものです。


 今日のタイトルにある『植福力』というのは、自分の仕事を通じてだけでなく、普段から【福を植える】ことを行う力です。

 『植福(しょくふく)』という言葉は、幸田露伴さんの『努力論』という書籍にある言葉です。

 とても良い言葉なので、私も使わせて頂いております。

 努力論の中に出てくる福は、

 『有福(ゆうふく)』

 すでに有る福で、先人から受け取っている福というものです。

 道路が走りやすいとか、さまざまな先人の努力によって整えられている環境や教えなど多岐に渡ります。

 『惜福(せきふく)』

 得た福を惜(お)しむというものです。

 必要ないものに無駄遣いをせず、得た福を大切にする。

 これはお金だけではなく、人との関係などさまざまな福があります。

 『分福(ぶんぷく)』

 得た福を分けるというものです。

 良いことは分かち合う、独り占めにせず次の福につながるように分けていく。

 会社は皆でお客様にお役立ちして稼ぎ、それをお客様への更なる活動に投資したり給与として分けたりと、この福の分け方が鍵になります。

 『植福(しょくふく)』

 後世のために仕事やいろんな活動で福を植えていくというものです。

 自分を通じて子供が好ましいことを学べば、これも福を植えることになります。

 先輩として後輩の成長を助けるものも福を植えるものです。

 ちょっとした日常でも、人様が笑顔になったり喜んだりするのも福を植えるものです。

 この4つが書かれています。


 植福力が高ければ、世の中へのお役立ちレベルも高くなります。

 しかし、自分が植福しているかというのは、何気なく『言葉・表情・態度・行動・姿勢』を行っていると気付けないものです。

 よって、自分の発するコトを客観的に相手目線でチェックする方法が必要で、思っていれば出来るものではありません。


 『コト視点の価値づくりで植福力を高める』

 今日のタイトルですが、価値づくり4ステップ思考技術でチェックをすることができます。

 これは、私のコンサルティングや研修でワークとして行っているものでもあります。

 お客様にモテる為の価値づくりも、会社としてお客様に福という価値を植える活動になりますが、一人一人の植福力に関しては、【言葉・表情・態度・行動・姿勢】という項目で実施します。

 自分の発するコトをお相手がどのように体験して何を価値として感じたか?

 その結果、どんな気持ちになっているか?

 これを想像して、好ましいものはより好ましいものに、好ましくないものは反省して好ましいものに変えていくことが可能になります。

 社内で良い影響を広げる魅力的な人材になっているか。

 それとも、気付かないうちに悪影響を広げている人材になっているか。

 自分が行っていることは、自分よりも周囲の人のほうがいつも見ています。

 周囲の人は、貴方を通じて体験と何かしらの価値(プラスの価値・マイナスの価値)を受け取っています。

 価値づくりの4ステップ思考技術は、このコラムで何度か書いていますが、初めての方もいらっしゃると思いますので簡単に説明します。

 ちなみに、私オリジナルのものなので、どの書籍を読んでも書かれていないものです。


 【価値づくり4ステップ思考技術】

 (ステップ1)提供コンセプト

 お相手にどんな気持になって欲しいかを決める。

 (ステップ2)お相手の体験

 お相手がステップ1の気持ちになる体験を考える

 (ステップ3)お相手に届く価値

 ステップ1の気持ちになる可能性を感じるお相手の体験には、何かしらの価値があります。

 この時に届く価値を言葉にします。

 (ステップ4)自分の具体的な行動を考える

 ステップ2と3の体験価値で、ステップ1の気持ちになる可能性を感じるレベルであれば、その体験価値を実現するための自分の行動を決め事にします。

 決め事にして習慣化していけば、意識せずとも福を植える行動として身につけていけます。


 例として、私がクライアント様で行っているアウトプットシートへのコメントでお伝えします。

 研修後、受講された方にアウトプットシートを記入してもらいます。

 ちなみに、アウトプットシートとは、学んだことを考えて書き出し、更に気付きから自分の行動に変えていくための内容を考えてもらうものです。

 このシートは、全て一人一人コメントを書いてお返ししています。

 書いてくれた内容を見て、私のコメントを通じてどんな気持ちになってもらうのが適切かを考えます。

 ヤル気がでる・嬉しい・勇気が湧いた・厳しい言葉だが真剣な気持になった・・・・

 いろんなステップ1があります。

 その気持ちを目指してコメントを書きますが、お相手が読んだときにステップ1の気持になることを想像しながら書いていきます。

 書いた内容でステップ1の可能性を私が感じる場合、どんな価値が届いているかを考えます。

 ちなみに、どんな価値が届くとステップ1の気持ち(適切なもの)になるか、私はすでに言語化しているものが沢山あるので、ステップ2と3は同時に考えて書いています。

 ステップ4は具体的に書くことなので、2~4を同時に行っているのですが、必ずステップ2はお相手を想像しながら読み返したりします。


 このような感じで、自分が書いているものが福を植えているか?を考えながら、自分の行動をチェックしています。

 日常であれば、自分の挨拶が小さかったりしたときは、お相手がどのように感じたかを頭の中で4ステップをイメージします。

 自分自身の行動がチェックできるからこそ、自分で修正して福を植えるものを増やしていけます。

 飲みの席や本人がいないところで悪口を言ったりして優越感に浸っているなんてことがあります。

 怖いのは、優越感という自分を満たしたい欲求に自分が動かされて、人に災いを植える行動をとっていることに気付けなくなってしまうことです。

 こうならないために、研修では梅干と太陽という話をしたりしますが、植福力を高めるための心構えは、お相手は『大切な存在』という気持ちを確認してから接したりするというものです。


 福を植えるお役立ちは誰でも出来ることです。

 決め事にして上手くいかないこともありますが、それでもチェックできるので自分の発する『言葉・表情・態度・行動・姿勢』をより良くしていけます。

 後世のためにも、身近な人の笑顔のためにも植福力を高めていきましょう。