第264回『顧客を増やす魅力レベルを知る』



<今日のポイント>

 自社で提供している価値であり、魅力のレベルを知るからこそ、顧客を増やすための差別化が可能になる。

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 顧客にとっての価値であり、魅力にはレベルがあります。

 自社で提供している魅力のレベルがどのくらいか気付かなければ、せっかくの努力が報われません。

 今回のコラムでは、自社で目指すべき差別化価値のレベルについて書いております。

 ぜひお時間を作ってお読み頂ければ幸いです。

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 企業で行う業績向上の努力を報われるものにしていくには、【魅力にはレベルがある】ということを知る必要があります。

 他社ではなく、自社を選んで頂くには、当然ですが他社よりもレベルの高い価値を届けて、魅力を高めることが必須です。

 今回のコラム本題を書く前に、【価値とは?】と【魅力とは?】を振り返りたいと思います。

 継続してコラムをご覧の皆様はご存知のことなので、飛ばして呼んで頂いて結構です。



 【価値とは?】

 ベネフィット(利益や恩恵)というお客様にとってのメリットは価値になります。

 利便性という、お客様のメリットも価値になります。

 得することも価値になります。

 嬉しいことも価値になります。


 これらのように、何となくは誰もが分かっている【価値】という言葉ですが、価値とのは何か?の説明としては逆に分かりづらいくなっています。


 一言で分かりやすく表現すると、

 「人が望むこと、欲すること、潜在的に求めることを満たす対象」に対して価値を感じるもの。

 というものです。


 喉がカラカラで水が飲みたい(水を欲する)という場面では、喉の渇きを癒したいという求めるコトに対して、それを解決できる水に価値を感じます。

 急いでいるとき、早く目的地に到着したいという求めることがあるなら、電車で行ける場所でもタクシーを使う価値があります。

 気付いていなかったが、教えてもらって自分に必要だと思える価値があれば、利用や購入につながります。

 逆に、求めもしないし必要としないものは、他の人には価値があっても自分にとって価値は感じません。

 価値とは何かの基本を知らなければ、お客様に魅力を感じてもらうことも出来なくなります。

 何となく、「これって良いんじゃない」では、意図的に他社よりも上のレベルを目指すことはできません。


 次に、【魅力とは?】ですが、これは簡単です。

 価値を感じる対象に対して、お客様が惹きつけられている状態を言います。

 よって、【価値=魅力】というものです。

 先ほどの『喉の渇き』の例で言えば、水に魅力を感じている状態になります。

 あの人みたいになりたい!という憧れの人に魅力を感じるのは、自分が求めるものを持っているからということです。

 価値や魅力という言葉は企業でも頻繁に使われますが、当たり前の言葉すぎて知っているつもりになっている言葉でもあります。

 この【価値と魅力】の共通理解があるからこそ、魅力レベルという『報われる努力』の活動をしていけます。



 本題の『顧客を増やす魅力レベルを知る』に進みます。

 最低限の不快にさせないレベルは、お客様が知っていて期待している価値を届けるというものです。

 居酒屋に行けばビールが飲める。

 トイレは綺麗に清掃してあり、清潔を保たれている。

 基本的な人としての応対レベル(不快にさせない)。

 これは書き出したらいくらでもあるのですが、お客様が知っていて当たり前のように期待しているレベルで、これを満たせないと【不快】な状態となり、顧客を増やす土台にもならなくなります。

 このレベルの努力は当たり前で、これを徹底しているからと言って顧客が増えるわけではありません。


 次のレベルからが差別化価値になっていきます。

 顧客満足を高めるレベルの価値は、お客様は気付いているし知っているは、表現しにくいか言えないような価値レベルです。

 もっと丁寧にして欲しい、気遣って欲しい、表現しにくいが察して欲しいなど、分かって欲しいなど、求めているが、期待はしていないものなどです。

 安い居酒屋に対して過度の接客や応対は期待していませんが、それを満たすことをしてくれると『なかなかやるな~』という、満足レベルが一気に上がります。

 表面化していない心の声を察して事前にその価値を満たす対応をしていくレベルの価値は、顧客満足を高めるものになり、磨きをかければ差別化価値になっていきます。


 そして、魅力レベルが高いものが、期待を越えるものと、知らないので期待もしていなかったが、価値を知ることで驚きや大きな喜びにつながる価値です。

 使い方を知らないし、どんな価値があるか分からなかったものだが、知ることで自分に必要だったり、自分の何かを満たすことができるという価値は非常にレベルが高くなります。

 そして、それを教えてくれた会社に対しては、『凄い!』という感動レベルの評価が生まれます。

 ここまで、魅力レベルについて書いてきました。


 この3段階を基本的に知らなければ、自社で努力していろんな施策をしていたとしても、どのレベルの魅力を届けているのか分からない状態で取組んでいることになります。

 業績を上げるレベルは、2段階と3段階になり、1段階目は離反を防ぐ基本的なものになります。

 どれも大事ですが、意図的に2段階と3段階の取組みを増やさなければ、他社よりも自社が選ばれる魅力づくりであり、差別化価値は提供していないことになります。

 これは、夫婦関係でも親子関係でも、職場の仲間や恋人でも同じことです。

 その為に、お客様を想像する力や、心を寄せる思いやりの心という教育が重要になります。

 実際に、お店でファンが多いスタッフの方や、気遣いレベルの高い人は、自然と1~3段階のレベルでも2と3を普段から実施しているので、どんどんレベルが上がっていきます。

 レベルが上がるというのは、魅力的になっていくということです。


 自社で行っている取組を、それぞれの段階に振り分けてみれば、なぜ努力が報われなかったのかが見える化できます。

 2と3が足りなければ、加えていく努力で報われるレベルも上がります。


 皆様の会社で、魅力レベルを理解して施策や活動が為されていれば、自社が選ばれるための差別化価値を増やすことも意図的に可能になります。