第26話『アンケートに囚われる?』



お客様アンケートや街頭調査というのは、調査結果の使い方を間違うと、非常に危険です。

これは全社の戦略(方向性)まで間違うことがあります。


アンケート調査がダメではありません。その使い方の問題です。

多くの場合は、お客様のニーズを探ることや、使用に関する満足度を測定したりします。

また、どんなところが気に入っているか?

逆に、どんなところが気に入らないか?

お客様の声を前提に、商品開発をしたり、接客サービスや顧客サービスを考えたりする。


・・・・・


ここまで読んで、違和感を感じなかったら!!!

危険です。


アンケートというのは、お客様が認識していることしか出てきません。

満足度を5点満点でつけてもらって4点だとしても、何も見えません。

「今後、お望みのことはありますか?」という質問も、あくまでもお客様の認識している範囲です。

どちらかというと、不の解消に関することです。

この・・・不満というのは、ご自身もそうだと思いますが、しっかりと認識しています。

では、不満の解消をすれば、競合他社に勝てるのか?

魅力的なコトを生み出せるのか?


答えは・・・ノー!です。


不の解消は大事なことですので、これはこれで解決が必要です。


ちょっと有名なアンケート調査があります。

病院の顧客調査です。

大きな病院になると、『待ち時間』に、かなり高い不満があることがわかります。

これを解決すれば、満足度が上がるのか?

これも・・・ノー!です。


しっかりと調査をした結果で、ニーズに応えようと待ち時間を減らすプロジェクトを組んで・・・・・。


これが初めに書いた、全社の戦略を間違った方へ向かわせる危険性です。

待ち時間の短縮に向けた取組みも必要なので、これはこれで実施します。


顧客満足度を高めるのは、単純に不の解消をすることではありません。

顧客が、どんなコトを体験するか?という視点が重要です。

病院なので、エンターテイメント性を高める必要はありませんが、3時間待って診察3分という体験を、どのように工夫して、『この病院に来てよかった』という体験にするか?


病院は、専門ではないし、あまり行かないので気の利いたことが書けませんが。

子供達が生まれた時からお世話になっている『かかりつけ』のお医者さんはいます。
小さなお医者さんなので、待ち時間の不満などはありませんが、子供を連れていくと、「大きくなったな~、今日はどうしたんだ?」と笑顔で声をかけてくれるので、子供達もすぐに安心した顔になります。
それを見ている私も、先生に対して安心感があります。


顧客調査は重要なものです。これは間違えないでください。

ただ、使い方は間違ってはいけません。

お客様にコト(価値)を生み出す体験をどのように提供するか?

これはアンケート調査の中に見える時もあれば、見えないものもあります。

(ほとんどが見えません)

アンケート調査を全社の方針にする危険性を知って、活用の仕方を間違えないようにしましょう。


『顧客体験価値』創造戦略(コト生み戦略)は、業績向上の視点だけでなく、人材育成も同じ考え方で実施できるものです。