第253回『増客プロセスの全体像を組み立てる』



<今日のポイント>

 お客様に選んで頂き、繰り返しリピートして頂くための全体像から活動をチェックする。

 活動を増客に結びつけるための全体イメージが無ければ、素晴らしい取組みも効果が上がりません。

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 いろんな施策で自社や自店を選んでもらう活動をするときは、増客プロセス全体像の中で、どこの取組みなのかを理解して実施する必要があります。

 今回のコラムでは、店舗型サービス業における増客プロセスの全体像について書いております。

 ぜひお時間を作ってお読み頂ければ幸いです。

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 「お客様を増やして業績を上げていく為に、どんな取り組みを行っていますか?」

 これは、コンサルティングや研修、更に新入社員の方やアルバイトの方にも質問します。

 現場を担っているスタッフの方が、自分の仕事がどんな意味や役割があるのか分からなければ、やっているだけで増客していくための価値提供がぶれてしまいます。

 店舗型サービス業であれば、お客様が店舗に来店して下さります。

 現場のスタッフの方が『挨拶・声掛け・応対・サービス・・・・』などの接客を行います。

 商売それぞれの活動があるのは当然です。

 冒頭の質問で、普段からやっている仕事の内容や、それ以外のサービスやイベント、キャンペーンなどの活動が上がります。


 そこで次の質問です。

 「それぞれの活動は、何を目的にしていて、増客プロセスのどこを担っているものですか?」

 この質問で、現場のスタッフの方は固まってしまいます。

 普段から当たり前のようにやっている仕事や活動が、お客様を増やしていく為にということは分かっていますが、一つ一つの目的や増客プロセスを意識したものになっていないことが多々あります。

 「目的は、お客様に喜んでもらうため」

 このような答えの傾向があります。

 根本的な目的は間違いではありませんが、一つ一つの活動が増客プロセスの中で何を担っているのかが、その根本目的を果たしていくプロセスの目的になります。


 例えば、ティッシュ配りをやっているとします。

 「ティッシュ配りの目的は?」

 お店を知ってもらうためという当たり前の答えが出てきますが、増客プロセスという視点では、この答えでは目的として不十分です。

 よく街角でティッシュを配っている場面があります。

 今は明るく元気にティッシュを配っている風景の方が多いのですが、昔は不愛想な感じで目の前にティッシュを出される体験がよくありました。

 お客様に来店して頂くための初めの顧客接点としたら、ティッシュ配りの目的は『良い印象で知って頂く』というものになります。

 仕事や活動の意味が分かっていないと、良い印象となる価値が届くレベルのティッシュ配りはできません。

 悪い印象で知られた場合は、そこからの増客プロセスをお客様進んでくれなくなります。



 増客プロセスは5段階あります。

1.良い印象で知ってもらう段階

2.好意的で興味を持ってくれている段階

3.新規で来店してくれた段階

4.リピート来店してくれた段階

5.しばらく来店しない段階

 業種にもよりますが、この5段階はそれぞれ更に分類されます。

 4のリピートでは、関係が浅い方・中間の方・深い方という分け方などです。

 何かのキャンペーンなどは、リピートのお客様にも案内をしますが、新規のお客様を獲得する目的もあります。

 この場合、リピートのお客様と新規のお客様とでは、同じ活動でも目的が異なります。

 リピートのお客様は関係性を深めること。

 新規のお客様は『いいね!』と思ってもらい、次の利用を促進すること。

 リピートと新規のお客様には、接客応対も異なります。

 顔見知りの常連様に、型通りの接客をしたとしたら冷たい印象が届きます。

 新規のお客様に馴れ馴れしい接客をすれば、不快な印象が届きます。

 増客プロセスは、最終的にリピートの関係性が深いお客様を増やしていく流れをつくることです。

 その全体像が見えていなければ、スタッフの方はお客様それぞれに対する自分の役割が分からずに行っている状態です。

 逆に、全体像が見えていれば、スタッフの方が休憩で店外に行くときも、地域のお店などを利用する時も”良い印象で知ってもらう”という目的の振る舞いをしてくれます。


 皆様の会社様でも、いろんな素晴らしい取組みでお客様に喜んでもらおうと日々努力していると思います。

 その活動を増客プロセスとうい全体像で捉えなおし、全スタッフが共有することで、実際に増客していく為の活動に変えられます。

 何気なくやっていることも、目的に応じた価値ある取り組みに変えていけます。