第238回『組織力を向上させる火種人材-その1』



<今日のポイント>

 自ら燃えて、人の情熱にも火をつける火種人材。

 2つの姿勢と3つの考え方の思考習慣と実践法を知るからこそ、組織を活性化していく人材になっていけます。

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 主体性という【自ら考え行動する】人材育成は、企業が目標達成していくためには欠かせないものです。

 更に、自分だけではなく、人の情熱にも火をつける存在の火種人材の教育は、チームワークや組織力を高める上で必須となります。

 今回のコラムでは、火種人材を目指すための“2つの姿勢と3つの考え方”を書いております。

 ぜひお時間を作ってお読み頂ければ幸いです。

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 火種人材の“2つの姿勢”と“3つの考え方”を2回に分けてお伝えさせていただきます。

 今回は、火種人材の“2つの姿勢”です。

 前向きな人と、後ろ向きな人

 問題や課題に挑戦する人と、人のせいや言い訳をして動かない人

 未来を創造する人と、人の足を引っ張る人


 前者の人は、組織の中でも魅力的に感じます。

 後者の人は、残念ですが魅力を全く感じません。


 前者と後者の人では、どのような思考習慣の差があるのか?

 これは、育ってきた環境やさまざまな教育(テレビや友人との関係も含まれます)によって、知らず知らずのうちに好ましくない思考習慣を身につけてしまった結果です。

 実は、誰もが前者にもなるし、後者にもなります。

 しかし、感覚的に思考しているので、自分がどちらになっているか分からないばかりか、後者になっていても【自分は正しい】と思い込んでいるのが人というものです。


 組織にとって必要なことは、目的と目標を目指して行動していくことです。

 上手くいかなければ改善して、更に挑戦していく連続ですが、後者の人の思考習慣では、物事を前に進める力がありません。


 火種人材は、【自ら情熱の火を燃やし、人の情熱にも火をつける人】です。

 物事を前に進めていくには、チームワークや組織力を高めていく必要があります。

 また、やらされ感を感じながらでは、自分の能力を発揮することはできません。

 自分がやる!と決めたことや、やるしかない!と開き直っている状態のときは、気持ちもスッキリして自然と前向きになります。

 今日は、火種人材の“2つの姿勢”ですが、2つの姿勢の逆の姿勢と対比しながらお伝えするので、自分が好ましくない思考になっていたとしても、仕切り直して元に戻ることが可能になります。


 火種人材の“2つの姿勢”

 1、自己責任(自分事)

 逆の姿勢は『他者責任(他人事)』になります。

 逆の姿勢では、自己防衛本能によって自分は悪くないという思考が働きます。

 そもそも、他者責任の思考では、自らが問題解決や未来創造をしていくことはできません。

 この他者責任の姿勢が、不平不満や言い訳を生み出します。

 自分が上手くできないのは上司が悪いからとか、環境が悪いから、人が居ないから・・・・

 何でも人のせいにすることで、周囲にも好ましくない影響を広げていきます。


 『自己責任(自分事)』の姿勢だとどうなるか。

 問題解決や未来創造の基本は、自己責任で捉える姿勢です。

 問題が解決しないことを、自己の責任として捉えるからこそ、人のせいにしないで自分が変わらなければならないものや、変えなければならないことに気付けます。

 自分事として捉える姿勢だからこそ、部下が上手くいかないことも、自分事としてアイデアを出していけます。

 更に、自己責任(自分事)だと、自然と当事者意識になるので、自然と前向きに思考していきます。

 まず、この姿勢が無ければ、自らが燃えることは出来ないし、人の心にも火をつけることはできません。


 2.自己決意

 2つの姿勢の2つめは“自己決意”です。

 逆の姿勢は『他者強制(やらされ感)』です。

 やらされ感を感じているときは、嫌々やる状態です。

 嫌々やっているので、気分は良くないし、自分の力も発揮していけません。

 そもそも、嫌々やっている人を見ると、周囲の人も気分が悪くなります。

 嫌々やっている自分も楽しくないし、周囲も気分が悪くなるのであれば、自ら燃えていないし人の心にも火をつけていません。

 更に、自分でそのように思考しているにもかかわらず、ストレスが溜まるので、不平不満や他者責任、他者攻撃という感情を生み出します。

 自分で自分を不幸にする思考習慣です。


 “自己決意”というのは、読んで字のごとく、自分がやると決意することです。

 どうせやらなければならないこと。

 世の中には決め事やルールが沢山あります。

 ルールやマナーを破って、気づかないうちに人を不愉快にするのでは魅力的になれません。

 やらされ感を感じているから、ルールやマナーを守らなくなるので、やると決めることが自己決意になります。

 「やる!」と決めるとスッキリします。

 一々、やらされ感を感じるような思考にはなりません。

 心がスッキリした時は、自然とやる気が高まります。

 前向きにやるので行動力も上がります。

 楽しささえ感じるので、自分の能力をフルに発揮していけます。


 心が『快』の状態になるのが自己決意で、方法は2つあります。

 ①やると決める言葉にする

 どんな言葉でもいいのですが、自分がやると決めた言葉にする。

 「トイレ掃除をやりなさい」と言われたものを、「トイレを誰よりもピカピカにする!」という言葉に変えるだけで、受け身だった心が、積極的な心になっていきます。


 ②リフレーミング

 これは、枠組みや意味づけを変えるものになります。

 どうせやるなら、トイレ掃除で便器を磨くのは、自分の心も磨くことという意味づけでやる。

 頼まれ事であれば、自己成長できる役割と捉える。

 “自己決意”をすると、自然と積極性が高まります。


 今回は、火種人材“2つの姿勢”でしたが、これを思考の姿勢として習慣にしていくには、意識して“自己責任(自分事)”として捉えなおす訓練と、“自己決意”にしていく訓練が欠かせません。

 この姿勢があるからこそ、周囲の人と協力関係が生まれていきます。

 まずは、自分自身が身につけて、逆の姿勢になってしまったときに元に戻る。

 魅力的な自分になっていく姿勢であり、組織力を向上させる姿勢でもあります。