第177話『人によって組織は180度変わってしまう』



<今日のポイント>

 それぞれの人材が周囲に広げる影響があります。

 どんな組織にしたいかという目指す軸を明確にして人材育成をしていく必要があります。

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 目指す組織像というものは、会社を良くしていく為に人材が自然と能力を発揮していくためのものです。

 人が周囲に及ぼす影響というものは、好ましくないものほど広がるスピードが早いものです。

 今回のコラムでは、組織のチームワークを高めて仕事のパフォーマンスを上げるために重要な人の影響力について書いております。

 企業活動のご参考にして頂ければ幸いです。

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 全国展開をするほどの飲食店で個人的に相談を受けたものがあります。

 数店舗のエリアを統括しながら店長も兼任されている方で、あるお店の人材定着率が異常に低く、人が集まらない中でどうしたら良いかというものでした。

 1店舗の出勤人数が3名という小型の店舗なので、店長が別のお店を見ている時の状況が分からないという課題があるようでしたが、話を聞くうちにピンと来るものがありました。


 定着率の低いお店には10年勤務のベテランスタッフであるパートさんがいるようで、店長から見るとベテランであり責任感もあってやる気も見えるからさまざまなことを任せているということでしたが、他のスタッフの方に普段のこの方のことを聞けば原因が分かりますと伝えました。

 結果は予想通りで、店長には見せない態度で他のスタッフには威圧的な仕事の仕方や無茶なことを新人にさせているという事実が明るみに出てきました。

 店長が指導して数か月後のこと、入ったばかりのスタッフが辞めてしまうということが再度起こり、そのスタッフに理由を聞いたところベテランの方が原因ということで、スタッフの数が少なくてもこれ以上辞められては困るので、今回のことを機に辞めてもらうという決断を下しました。

 ベテランの方への指導の仕方や組織をどうしていきたいのかというものが無いなどの問題も感じましたが、この後の店舗がどのようになったのかが人の影響というものを知るものになったと店長が話されました。


「ベテランの方に辞めてもらわざる負えなくなったのは、私の力不足だったのは間違いありません。この点に関しては私が学んでいかなければならないことですが、同じことを繰り返さない為の学びにもなりました。仕事ができるかできないかは責任者にする判断基準の一つでしかなく、責任者やリーダーは人をしっかりと活躍させてチームワークを高められる人でなければならないというものです。」

 組織がどう変わったかというと、新しく入ってきたスタッフの定着率が他の店舗と同じレベルになり、人間関係も良くお互い協力して以前とは見違える職場になっているとのことでした。


 ベテランさんだけの原因ではなく、全国規模のチェーン店であればもっとやれる手立てがあったと思うのですが、今回のケースでハッキリと見えることは『人によって組織はいくらでも変わってしまう』という事実です。

 人材育成やチームワーク向上、組織の活性化というものを軽んじていると、軽んじた結果のことが起こってしまうというものです。


 『自燃型』と呼ばれる自らやる気の火をつけられる人材は言われなくてもどんどん伸びていく傾向がありますが、責任のある立場や管理職などのリーダーになると『消化型』と言われる人のやる気の火を消す人材になる傾向があります。


 私がピンときたのは、ベテランの方が自燃型から消化型に変わっているのではと思ったからです。

 リーダーとしての役割を伝えられずに責任のある立場を任されれば、責任感が強いだけに他のスタッフに自分と同じことを強いるようになります。


 リーダーは自らも燃えて、人の心にも火をつける存在でなければなりません。

 リーダーは、部下の成功をサポートする存在でなければなりません。


 組織像を描き、それぞれの役割と仕事に対する姿勢というものを明確にしていかなけれな、働く人も何を目指していけばいいか分かりません。

 分からないから自分なりの方法で仕事をしてしまいます。


 おそらくベテランの方も一生懸命だったと思いますが、その一生懸命が間違った方向への向かうと間違った影響を発揮してしまいます。

 算数が得意になりたいのに、国語の勉強ばかりしていても算数は得意になりません。

 もちろん、国語の勉強が算数の参考になる部分もあると思いますが、正しい方向に正しい努力をしなければ目指す地点に行くことはできません。

 どんな影響を広げたいか?

 その為にどんな人材を目指して欲しいのか?

 そうなるためにどんな行動をして欲しいのか?


 この指導が明確になっていればベテランさんも辞めなくて済んだかもしれないし、良い影響を発揮するリーダーになっていたかもしれません。


 辞めてもらうという残念な結果のものでしたが、人によって組織は180度変わってしまうという事実が露呈したものです。


 本来は家庭でやるべき教育ですが、それができない社会になっているのであれば企業でやっていくしかありません。

 中小企業であれば、良い人材が集まらないと嘆いても始まらないので、良い人材を育てるという覚悟が必要かもしれません。


 そして、実際に人材が良い方向に変わったというものを沢山見てきているので、企業が働く人の人生を良くする素晴らしい場所ということも言えると思います。




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