第151話『“何気なく”を見直し、お客様の記憶と心に残す』


<今日のポイント>

 お客様の記憶と心に残るものは何か。

 マイナスの記憶を届けてしまえば離反していき、プラスの記憶を届けるからこそリピートして頂くことが可能になる。

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 企業は新たな価値づくりに挑戦し続けなければ、時代にどんどん取り残されていきます。

 進歩発展することが企業の命題であり、何を進歩発展させていくかというのは、新たな価値を届けるための施策や技術を高めていくというもの。

 新たな価値を届けるためには、常に世の中とお客様を出発点にして考えていく必要があります。

 新規で利用して頂いたり、繰り返しリピートして頂くには、『何気なく』で何とかなるものではありません。

 今日のコラムは、『何気なくを見直し、お客様の記憶と心に残す』として、『何気なく』を見直してプラスの記憶を届ける必要性について書いております。

 今まで『何気なく』やっていたことでも、見直すことでリピートして頂くための高確率な施策になり、スタッフ全員で取組めばお店(企業)の価値量を増やす活動にもなります。

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 以前、ふらっと入った居酒屋で、ウソのような本当の話のエピソードを体験したことがあります。


 若い女性スタッフがドリンクを届けてくれた後に、


 「『おすすめ』のものってありますか?」

スタッフの方
 「今日はこちらの鍋がおすすめです!」


 「いきなり鍋ですか・・・美味しいの?」

スタッフの方
 「はい!とっても美味しいです!」


 「どんな感じの味?食べた事あるの?」

スタッフの方
 「食べたことはありません!」


 「・・・・・・・・・」


 まあ、とても元気で明るいスタッフの方だったので、笑って注文したのですが。

 彼女にとっては、『おすすめ』するようにお店の人から言われ、それをお客様に対して『何気なく』実施しただけの話です。


 接客に関わることは、全てお客様の体験(出来事)になっていきます。

 その際に、“やること”の目的が、『おすすめ』を出すことになっていれば、なんでもいいから『おすすめ』を取るという自分視点になってしまいます。


 コト視点の価値づくりで考え直すと、『おすすめ』を提供することで、お客様にどんな体験と価値を届けて、どんな気持ちになってもらうかというストーリーが出来上がります。

 冬の宴会シーズン前に、『おすすめ』で鍋を体験して頂き、宴会利用を促進するという目標だとしたら、どんな会話と価値を届ける必要があるか?


 ゴール設定としては、『宴会で使えそう』と、『良いお店だね』とします。

 鍋を進める際には、『珍しいもの・具材の量や種類・人数調整・体への効能・・・・・』という説明によるさまざまな体験を提供できます。

 会話の中に、宴会の話を自然に入れるとお客様はイメージで宴会シーンを想像してくれます。

 そのような体験を通じて、『気が利く・心配事が減る・サポートしてくれる・使いやすい・・・・・』という便利さなどの価値を感じてもらえれば、再度利用してくださる可能性が高まります。


 『おすすめ』することは手段であって目的ではないはずが、『おすすめ』が目的になってしまい『おすすめ』することで終わってしまう。


 これでは『何気なく』で終わってしまい、お客様の記憶や心に好ましいものを残すことができません。


 この居酒屋さんは・・・私にとっては意外性というエピソードで記憶に残っていますが、どこのお店で個の体験をしたか覚えていません。

 覚えているのは面白いエピソードだけ。

 パチンコ店でも、新台や少し前に入った新台を『おすすめ』しています。

 仕事柄、お店のスタッフの方に少し意地悪な質問をしたりします。


スタッフの方
 「こちらの機種はおすすめです!」


 「何か特別なの?」

スタッフの方
 「えーっとー」


 「どんなところが面白いの?」

スタッフの方
 「少しお待ちください。聞いてきますので」


 「少しお待ちください」というのはまだ好感が持てるので良いのですが、聞いてもいないスペック(機械性能)などを話すこともあります。

 お店で『おすすめ』してと言われて、『おすすめ』するスタッフの方。

 彼らが悪いわけではありません。

 そのお客様との接点を活用して、どんな価値を届けてリピートにつなげていくかが無いから、『何気ない』仕事になっています。

 とてももったいないことです。

 接客業というのは、お客様と接するので、この接点がとても重要なポイントになります。

 この重要なポイントを『何気なく』やって、知らないうちにマイナスの価値でマイナスの記憶を残してしまうのか、意図的にプラスの価値を準備して、プラスの記憶を残してもらう目標に向かって行動するのかで、価値を届ける可能性は変わってきます。

 価値を届ける可能性に挑戦して、『嬉しい・楽しい・安心』などにつながる気持ちを心に残せれば、リピート確率も上がっていきます。

 決められた形や行動は大事なことですが、自分たちの行動がどんな価値につながり、お客様にどのように喜んでもらえるかが明確になれば、それは仕事のやりがいにつながります。

 働く人はやりがいを感じ、お客様にはリピートにつながる価値が届く。


 『何気なく』を見直すことで、現場力を高めていくことが可能です。




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