第130話『足元商圏の顧客開拓はフェイスtoフェイスから』


<今日のポイント>

 好意を感じる顔見知りの言葉は、知らない人の言葉よりもはるかに重い。お客様に接近することで、効果的な市場開拓が可能になる。

「どうすれば集客数を伸ばせるのですか?」

 単刀直入の質問であり、店舗型サービス業としては当然の課題です。

 業種や業態に関係なく、店舗型サービス業の継続課題は、『お客様に来店して頂く』ということを実現しなければ売上につながりません。


 〔集客数=新規顧客+リピート顧客〕

 当たり前の公式です。

「やれることはやり尽してきたのですが、何がいけないのか・・・・。決して手を抜いてきたわけではなく、チラシ・タウンメール・ニュースレター・ティッシュ配布・ダイレクトメールなどなど、集客の為の施策は現在も続けています。しかし、販促費用の割に効果の程は・・・・。止めたら更に集客できなくなる不安もあるので、ただ惰性で続けている感じになっているのが現状です。」

 理屈は分かっていても、なかなか上手くいかないと、出口の見えない暗闇の中をさまようような心境になります。

 このままではいけないという恐怖と挫折感に近い感情では、組織全体に停滞感が生まれて、前向きに挑戦することもできなくなります。

「当店に来てくれれば良さが伝えられるのに・・・・」

 今回のコト生みコラムではそんな停滞感から脱却するための、「足元商圏の顧客開拓」についてお伝えします。

 顧客接点の出発点は、『自店を好ましい印象で知って頂く』という前提がスタートです。

 商圏人口の入れ替わりは、5年で3割くらい転出入がある地域や、ニューファミリー層が増えていて人口が増えている地域など、商圏によってさまざまです。

 また、ビジネスマンの方などは転勤などもあります。

 リピートして頂くための施策は当然ですが、お客様の転出によるリピート顧客の自然減による顧客数と売上の減少を直視する必要があります。

 自然減数を上回る新規獲得をしていくには、自店を知らない人たちに『好ましい印象で知って頂く』という出発点になる取組みを加えなければ実現していきません。


 販促物においても、好意や好感を持てる内容にしていくことも望ましいのですが、足元商圏の顧客開拓は、『フェイスtoフェイス』の接近戦が効果を高めていきます。

 ダイレクトにお客様に接近できれば良いのですが、自店の商売に興味があるかどうかを見極めるのは不可能に近いというものなので、お客様の生活に関わる周辺から接近戦の関係づくりをしていきます。

 商店街にあるお店であれば、商店街活動に積極的に参加することで、商店街の方々との関係性が構築できます。(同じ地域で商売する仲間として当然の取組みですが)

 好ましい関係性を構築することは、自分たちのコントロールできる活動です。

 そこから先のエンドユーザーへは、直接アプローチできなくても、『好ましい印象で知って頂く』ことができれば、そこから先のご紹介につながる可能性があります。


 また、自店で働く人も近隣で買い物や食事などをすると思います。

 コンビニであれば明るい挨拶と有難うの言葉。居酒屋などの飲食店を利用するのであれば、帰るときにお皿などを片付けやすいようにするなど、そのお店の方に『好ましい印象で知って頂く』ことも可能になります。

 地域イベントなどで交流できるものがあれば、それらも『好ましい印象で知って頂く』活動につながります。

 そもそも・・・仕事としてではなく、同じ地域で商売をする仲間として考えれば、当たり前の顧客接点になります。


 このような地道な接近戦での活動によって、人を通じて自店を『好意を持って』知って頂いているからこそ、チラシなどの販促ツールを見たときに思い出して、自社の商品やサービスがお客様にとって価値あるものであれば来店のキッカケになります。

 知らない人からいきなり声をかけられて商品の話をされたら、「うさんくさい」と思うのが当たり前の心理です。

 販促ツールも、知らない所のポスティングなどは見ないでゴミ箱行きですが、好意を感じている所からのものであれば、自然と見たくなるのが人の心理です。


 また、商売の業種によっては、『自店の商品やサービスを利用する可能性がある人は、〇〇のお店も利用する』という傾向があったりします。

 エステやネイルのお店であれば、地元の美容院などを利用しているかもしれません。

 コンビニなどは、どなたも利用しているのではないでしょうか。


 顧客接点の出発点である、『自店を好ましい印象で知って頂く』という取組みは、店舗型サービス業では必ず起こる自然減を見据えた重要な施策になります。

 常に口コミで集客できるレベルであれば良いし口コミは大切なものですが、それは自社の努力の結果であり、口コミそのものはコントロールできるものではありません。

 お客様の気持ちを理解し、自分たちが実施できることにフォーカスして施策を考えることで、手間はかかるが効果の高い取組みにも変えていけます。




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