第121話『強い営業土台は価値の積み重ね』


 店舗型サービス業というのは、自店を知って頂く為の施策、お店に足を運んでもらう為の施策から、来店された時の施策、繰り返し利用したくなるための施策、忘れ去られない為の施策という5段階があります。

 緻密にすれば各段階を更に分けることも可能ですが、これが基本的な5段階の顧客接点の流れになります。

 まず、この全体像の流れの中で、どこが滞っているのかを検証する必要があります。


 ・集客は出来ているがリピート率が低い

 ・リピート率は高いが集客が弱い

 ・リピートからの離反が多い

 ・知って頂くための施策が不足している

 これらの検証を数値で測定することから始まりますが、その数値を改善していく場合に間違ったステップを踏んでしまうケースが多いです。


「リピート率を高めるために“何をやろうか?”、集客力を高めるために“何をやろうか?”というのが当たり前の議論であり、何をやるかがアイデア立案だと思い込んでいました。」

「何をやるか?どうやるか?というのも大事なことで、それが無ければ何も生まれません。しかし、リピート率が高まることや集客力が高まるという自社の成果は、お客様視点で考えると、お客様にとって価値があるから行きたくなるというもの。その結果がリピート率や集客力が高まるという自社の成果になっていきます。」

「お客様が“楽しかった”と言ってくれるのを価値だと勘違いしていました。ある価値を感じるから“楽しかった”という気持ちになる。私たちは、この“楽しかった”という気持ちを生み出す『価値』を明確にすることが初めのステップなんですね。」

「提供することが明確になるから、どうやって?が考えられます。アイデア立案は単にやることだけでなく、どんな気持ちになって頂くために、どんな価値を届けるか。それはお客様がどのような体験をした時か。これらを実現するために、具体的に何をやるかというものがアイデア立案の全体像です。」


 仕事の場面で、「リピート率を高めるために〇〇のアイデア出して!」と何気なく指示していることもあるかもしれません。

 普通は何か面白そうなことを考えますが、どんな価値がリピート率を高めるのに有効なのかを想定しなければ、それを実現していく為のアイデアは出しにくくなります。

 当たり前のことですが、目指す場所があるから目指していけるし、目指し方を考えることができます。


 また、店舗型サービス業というのは、基本価値だけでなくQPS(クオリティ・プライス・サービス)というトータルの価値も同時に高めていく必要があります。

 どんなに商品ラインナップが豊富でも、汚いお店ではトータルの価値が下がります。

 不愛想な対応でもトータルの価値は下がります。

 顧客接点の全体像の中に、営業施策や日々の仕事があり、その部分接点毎に価値を加えていく。

 一つ一つの価値は小さなものだったとしても、これらが緻密に複合されていくときにトータルの価値が高まっていきます。

 小さなほころびから離反は起こり、小さなマイナスでリピート率は低下します。


 気持ちの良い挨拶をされ、その後の対応もよく、お店は清潔で、いろいろ気遣いされ・・・という積み重ねが、お客様にさまざまな価値を届けることになり、商売の基本価値を含めてトータル価値が高まります。

 挨拶だけではここまでの価値を感じるはできません。

 どんな価値を届けるかを明確にしていないから、現場での指導もあいまいなものになります。

 どんな価値を届けるかが分かっていれば、その価値を届けるために応用して動いていけます。


 主体性を発揮してほしいという前に、どんな価値を届けるためにという本来の価値提供でありお役立ちを明確にする必要があります。

 それが共有できると、価値の積み重ねがお客様に届く確率が上がり、強い営業基盤になっていきます。




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