第120話『集客からリピートの考え方と仕組み』



 “やればできる!”や“やるからできる!”という言葉は道理に適っているシンプルな原則であり、正しい考え方ですが、この言葉を知って分かっていると思い込んではいけません。

 単にがむしゃらにやれば目標に近づいていくかというと、そうではありません。

 そこを掘り下げて不足している部分をしっかりと考えて取組む必要があり、大切なポイントを明確にしないまま“やれることをやる”という人の姿勢に頼ってしまうと、成長発展や進化するスピードを持った組織にはなっていきません。


 集客からリピートして頂くための全体像を描き、それを継続して実施するための仕組みがあればこそ、目標達成に向けた正しい努力が為されるようになります。

 もちろん、がむしゃらな努力も必要です。

 しかし、バレーボールが上手くなりたいのにサッカーの練習を努力しても、体力はつくかもしれませんがバレーボールの上達という目標には近づけません。

 目的と目標が大切なのは、自社はお客様にとってどんな存在でありたいかという目的と、その目的を果たしていく為にお客様に何を届けていくのかという目標が無ければ、どこに向かって努力すればいいか分からなくなるからです。


「お客様に来て頂きリピートして頂くということは目指していましたが、それが営業施策や現場の仕事それぞれで、『何を目指して・どんな役割を担い・どんな価値を届けるか』ということが共有されていないと仕組みになっていきまんね。」

「物事には正しい道や正しい考え方というのがあります。個人の主観で“正しい”を探すのではなく、当たり前の道理として掘り下げていく必要があります。初めて会った人にいきなり「結婚してください!」と言っても「???」とおかしなこと言う人だと思われるわけで、ステップを踏む必要があることを誰でも知っています。」

「更に、そのステップで相手に価値を届けるという正しい努力が必要になるということですね。」

「そうです。正しい道や正しい考え方というのは、冬に蒔いていけない種を蒔けば実はならないというもので、適切な時期に種を蒔いた後はステップとして実がなるように育てていく必要があるという当たり前のものです。お客様に来て頂くにもそのステップがあり、更にリピートして頂くためにはそこでもステップがあります。」


 お客様に知って頂くというステップから始まりますが、どのように知って頂くかというコンセプトが無ければ、ただ単に知ってもらうだけでそこに入る活動が仕組み化されません。

 潜在顧客から見込顧客へ進んで頂くためには、最初のステップは自社の事業や自社のことを好意を持って知って頂くということが必要です。

 好意を持って知って頂いてるからこそ、自分にとって価値ある情報を伝えられた時に興味関心から足を運ぶキッカケが生まれます。

 そして、新規顧客の段階では、『また来よう』という気持ちになって頂くことを目指して活動する必要があります。


 このように、単なるがむしゃらな努力では無く、人の当たり前を前提にした考え方と自分たちの役割が明確になっているという仕組みになっていなければ、組織の活動を価値提供にフォーカスしたものに変えることはできません。

 個々の一人一人の能力も大事ですが、個々の能力に依存してれば、その人がいなくなれば再現できなくなります。

 個々の能力を活かすのが仕組みであり、その仕組みによって個々の能力が更に高められるという仕組みを加えていく。


「価値を明確にするから、その価値を届けるための具体的な施策も明確になるという当たり前の考え方ですが、それを組織で全員が共有して取組む仕組みがあるかも課題ですね。」

「やって満足ではなく、お客様に価値が届いているかをフィードバックする仕組みと、社内で共有する仕組みまで形にしていかないと活動が定着して継続するものにはなりません。」


 人は環境によって育てられる要素が高いのですが、リーダーはその環境を作る役割があります。

 お客様がリピートする仕組みがあるか、人が育つ仕組みがあるかなども同様です。

 仕事のやりがいを個々の考え方に依存するだけではなく、仕事にやりがいを感じる仕組みがあるかというのも成長スピードを高めるには必要なものになります。


「お客様からお褒めの言葉をスタッフ個々では頂いているようでしたが、そのエピソードを共有する仕組みがあれば、他のスタッフも自分の取組みとして応用していけますね。」

「個々がお客様から頂いた『ありがとう』に対して、上司が赤ペン先生のような感じで承認するコメントを行なうのも仕組みの一つであり、自らの力でお客様からの『ありがとう』を生み出したということが続くことで、自分の存在意義を感じてやりがいにつながるものです。そして、それが社内で共有されることで個々のスキルを全体で共有するものにもなっていきます。」


 努力や根性というものはとても大事な人としての要素です。

 大事なことなので個々では自己修養して養う必要もありますが、組織としては進歩発展する仕組みの中で個々の努力を正しい方へ向ける必要があります。




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