第109話『全体像と施策のつながり』



 何の為に?

 この一言はとても重要で本質的なものです。

 「これって何の為にやるの?」

 「なんでそうしなきゃならないの?」

 当たり前のように出てくる会話です。


 人は目的や意図が分からないときや、腑(ふ)に落ちないときには重要性が感じられないので、基本的には本気で取組むことをしません。

 仮に、意図が分からなくても主体的に取組む人であったとしても、自らの解釈で意図を作ってしまうか、的が無い中での取組みなので、なかなか意図が見いだせない状態で時間ばかりが過ぎてしまうことになります。

 業績向上の道筋というのは、新規のお客様に来店してもらい、そこからリピートのお客様になって頂く。そして、離反するお客様を減らしていくという流れをどのように作っていくかです。

 そして、仮説・実践・検証・修正・再度仮説という取組みを繰り返して打率を高めていきます。

 この流れというのは、自社や自店を知らないお客様に、どのようなイメージで知って頂くかというところから始まります。


 例えば、お店の前で清掃をしているときに、そこを通りかかる人に明るく元気な声で挨拶をするという決め事があったとします。

 それが何の意味か分からないというのは、その行動の目的が分からないことになり、的が無い中で弓を放つことになります。

 的が無いから明るく元気な声で挨拶をするという施策も、目的に向かったものでなく単にやっているだけのものになりがちです。

 実行し続けていればまだ良いのですが、重要性が分からないのでそのうち自然消滅してしまう施策かもしれません。

 または、自ら意図を汲んで実践する人と、そうでない人で差が生まれるかもしれません。

 営業施策や現場の仕事というのは、お客様に価値を提供して来店し続けて頂くための全体像の中に存在しています。


 それぞれの施策や仕事がどの部分を担っているのかと、何を目的にしているのかが分からない状態であれば、意図的に実践することが不可能になります。

 全体像を共有することから始めて、それぞれの段階(顧客接点)によっての目的を明確にする。

 そのイメージが出来て初めて自分の役割である仕事と重要性が見えてきます。


 お客様にお役立ちしていくことが企業の役割ですが、どのような価値でお役立ちしていくかが明確になっていなければ、本来は行動が決まらないはずです。

 店舗サービス業においても、知ってもらう・来てもらう・繰り返し利用してもらう・定期的に接触するという営業活動の全体像を描いてシナリオをつくる必要があります。

 この全体像に施策や仕事を落し込んでいくことで、つながりが弱い部分や強化課題が見えてきます。

 全体像と目的や意図、そして目指すコトがあって初めて課題が見えるというもの。

 定期的に、全体像と目的、施策とのつながりを振り返る必要があります。

 これが明確になっていると、現場での指導も目的が明確に伝えていけるものになります。


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