第108話『企業が魅力的になるというのは?』



「魅力づくりというのは常々スタッフにも話しているのですが、具体的にどうすれば魅力づくりができるのか、私自身に答えがあるかというと恥ずかしながら分からないのです。」

「どんなふうにスタッフの方にお伝えしているのですか?」

「お客様が喜んでくれる状態が魅力になっているので、みんなでお客様に喜んでもらえることを考えて実践しよう!という感じです。」

「間違ってはいないのですが、そこからお客様が喜んでくれそうなアイデアをどんどん出して欲しいとか言ってるわけですね。」

「そうなんですが、アイデアが全然上がってこないというか、強制的に提出してもらっているので義務的になっているので、魅力につながるかというと・・・・みんな頭を絞って考えてくれているのですが・・・」

「そうなると思います。喜んで頂くという目的は良いのですが、そこからアイデア出しというのは難しいと思います。」

「えっ、喜んでもらうということからはアイデア出しが出来ないということでしょうか?」

「出来なくは無いのですが、顧客視点ではなくなるのと、お客様が喜ぶという状態には何かしらの価値を感じているので、具体的なアイデアを考えてもらう前に価値を考える必要があります。」

「何かの価値を感じた結果、お客様が喜ぶわけだから、アイデア出しの前に価値を作る必要があるということでしょうか?」

「そうです!その価値が魅力づくりになり、その積み重ねが魅力的な企業への道筋になります。」


 モテる人とモテない人がいるように、企業もモテる企業とモテない企業があります。

 モテる企業というのは、しっかりとお客様を向いて価値提供をしているので、お客様にとっては魅力的な企業として心に残ります。

 モテない企業は、お客様を向いていたとしても価値提供が不足しているか、お客様にとって価値を感じられない状態になっているかを探る必要があります。


 企業は時代の変化に応じて変化し続けなければなりません。

 昔は魅力的な企業だったけど、時代の変化についていけず魅力(価値)が無くなる場合もあります。


 モテない人はどうでしょうか?

 モテない人は、相手や周囲に何も価値を感じさせていないか、逆に不快にさせていることが多いかもしれません。

 ちなみに、モテるモテないは男女関係だけの話ではありません。

 逆に、モテると言っても、男女関係のことだけではなく、頼りになる・必要とされる・居ると安心する・楽しませてくれる・・・・・いろんな魅力があります。

 厳しくても魅力的な上司はたくさんいます。

 わざと困難な仕事をやらせて成長させてくれる人や上司もいます。


 魅力的な人というのは、どんな要素を持っているのか?

 人間は自分主体に考える生き物です。これは生存本能からくるものなので、普通は自分主体なのですが、モテる人は自分と他者の境界線があまりありません。

 自分を大切にするかのごとく、部下も大切にするし周囲の人も大切にします。

 大切にしてくれるからこそ、厳しくされても自分の価値を高めてくれるためという気持ちになり、見習いたい人物になります。


 お客様第一という言葉は当たり前に使われていますが、お客様第一主義を実践するためには、お客様視点で考える方法が必要です。

 冒頭の会話は、私がクライアント様とお話をするときに同じようなことが課題として出てくるものです。

 お客様に喜んで頂くという表現からお客様視点を失っています。

 喜んで頂くというのは私たちからの視点であって、その時点でお客様視点ではありません。

 更に、喜んで頂くためにアイデアを出すという、いきなり“やること”に飛んでしまうと、もうお客様では無く自分たちがやることという自分視点になってしまいます。

 “やること”は、お客様が喜んでいる状態になるために、『どんな価値で』を考えなければ、いつもブログやコラムで書いているように、“的が無い状態で矢を放つ”ものになってしまいます。

 魅力的な企業になるには、メインの商品による価値は当然として、あらゆる場面でお客様が価値を感じるものを作り続けていくというものが必須なのに・・・・・。


 ちなみに、自分視点で考えていくアイデアは、時間が無いとか人がいないからやれないという、本来はお客様に価値提供する為に工夫しなければならないものまで、自分視点の自己都合になりがちです。 

 芸人さんはモテる人が多いと聞きますが、想像だけでも納得するものです。

 常にお客様を考えて、お客様が笑うことを考えて、お客様が楽しむことを考えてということを仕事にしているので、それが実現できなければ売れないわけです。

 普段から自分以外に心を向けることが仕事の性質によって習慣化されるので、日常からでも同じように周囲の人を楽しませてくれているのではないでしょうか。


 魅力的な企業になるのは容易いことではありませんが、不可能なことではありません。

 栄枯盛衰のサイクルで、衰退期というのは歴史の流れを見ても革新のタイミングにあります。

 今までの延長線上にある方法では立ち行かないならば、古い枝葉末節の生い茂った木々をスッキリさせて、新たな価値創造をしていくことで革新していく必要があります。

 マーケティングとイノベーション。

 モテる企業は魅力づくりを立ち止まらずにやり続ける企業でもあります。


『顧客体験価値』創造戦略が、読むうちに自然と身につくコト生みコラムをメールにて配信しております。(毎週火曜日更新)

 メールアドレスをご登録頂きますと、毎週火曜日の更新時にお知らせメールが届きます。
※ 不定期では御座いますが、ビジネスのヒントになる当社のご案内もお届けしております。
(携帯のアドレスでは届かない場合があるようですのでご容赦ください)