第105話『どんな価値でお客様を増やすのか』



「〇〇〇〇の目標を達成するために、来月は〇〇と〇〇を実施します。」

「〇〇と〇〇によって、お客様にどんな価値を提供するのでしょうか?」

「・・・・・〇〇と〇〇をやることで興味や関心を持って頂き来店してもらうというものですが・・・」

「来店して頂く為には、お客様の興味や関心が湧くための価値を表現する必要があり、更に来店してくれたお客様に他社とは違う価値を感じて頂けなければリピートにはつながりません。」

「おっしゃっている意味がよく分からないのですが・・・・」

「売上というのはお客様が価値に対して支払っているお金です。施策を否定しているわけでは無く、どんな価値という的を準備して矢を放つかというもので、価値という的が無ければ施策という矢を闇雲に放つだけになってしまいます。」


 お店の売上は、新規のお客様+リピートのお客様の人数と使用金額によるものです。

 リピートのお客様に関しては、来店頻度や滞在時間も考慮する必要がありますが、いずれにしても新規からリピートへの確率を高めて、離反せずに自店に来続けて頂くための施策を価値視点で実施する必要があります。

 どんな価値を感じて頂きたいかによって“挨拶”という行動もさまざまなやり方が生まれます。

 面白いという気持ちになって欲しいのか、嬉しい気持ちになって欲しいのかによっても提供する価値は異なります。

 人口動態により多くの業界でお客様の数が減少していきます。

 その中で選ばれるには、新たな価値創造に挑戦していく必要があります。


「笑顔で挨拶するという施策を実施しているとのことですが、この施策によってお客様はどんな価値を感じていると思いますか?」

「嫌な気持ちにはならないと思いますが、嬉しいんじゃないですか?」

「嬉しいというのは価値を感じた結果の気持ちであって、価値そのものではありません。皆様の笑顔で挨拶するという体験によって何かしらの価値を感じたときに嬉しいという気持ちになります。」

「体験と気持ちの間に何かしら感情を動かす何かがあるというわけですね。」

「その通りです。私たちの日常でも『嬉しい』気持ちになるときがありますが、その時は何を感じたかというのを振り返ると心に残す価値提供が見えてきます。それを明確にすることで、施策によって目指す的が出来るので、施策そのものの効果が高まります。」

「今からでも遅くは無いので、来月の施策をもう一度見直して行きたいのですが。」

「いろいろやれることが出てきますよ!」


 吉野家さんの『牛すき鍋膳』は並盛630円・大盛730円です。

 安売り競争で疲弊していた中で、ヒットした商品は牛丼380円を大幅に超える価格のものです。

 お客様はどのような価値を感じたのか?

 吉野家さんはどのような価値を届けるために、このようなスタイルにしたのか?

 とても面白い事例です。


 お客様に喜んでいただくことを目指している場合も同じで、どんな価値によって喜ぶかという価値への落し込みが無い中で施策を考えても、目指すものが無いのに本来は施策は考えられないはずです。

 どんな価値によってお客様に喜んでいただくか?

 当たり前のように考えていることに、見えていない部分があるかもしれません。


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